前の記事【アメリカ 自動車輸入台数 2025年1月~4月】で2024年1月から2025年4月のアメリカの自動車の輸入状況をみたが、同時期の需要と供給のバランス推定をみてみた。
供給面では、アメリカ月次国内生産(組立)台数(*年間組立台数推定を12で割ったものを推定台数とした)が平均で約870万台で大きな変動はない。一方、月次輸入台数は、2024年は700万台後半で安定していたのが2025年に入り、乱高下し、4月には3月から31万台減少し、50万台を割り込んでいる。国内生産はほぼ安定しているので、この輸入減少分が供給減少分となっている。
一方、需要面では、2024年には月次の国内販売台数(*年間販売台数推定を12で割ったものを推定台数とした)は130万台前後で安定していたが、2025年3月に駆け込み購入で150万台まで増加、4月も高止まりしている。その結果、2025年に入り、需要が供給を上回る状況になっており、4月には輸入減少分31万台が供給不足の状態になっている。在庫台数も減少しているようなので、この状態が続くと、供給不足で、価格が上がっていく可能性が高いと思われる。
2024年1月~2025年4月 需要、供給の推移(千台)

2024年1月~2025年4月 需要、供給の差、割合(千台)

2024年1月~2025年4月 需要、供給の推移推定(千台)

(データ:Federal Reserve Economic Data, Federal Reserve Bank of St. Louis)