アメリカのインドとの2025年8月の輸出入、貿易収支をみてみた。
2024年通年のアメリカのインドへの輸出額は415億ドル、輸入は877億ドル、貿易収支は462億ドルの赤字。2025年8月単月では、輸出額が39億ドル(対前月比13.0%増)、輸入が90億ドル(対前月比0.6%減)、貿易収支が52億ドルの赤字(対前月比8.8%赤字減)となっている。アメリカのインドからの輸入において、8月単月では、2024年8月と比較して、総計では39.9%増加。一番増加率が大きいのは、電気機器の184.8%の大幅増、次に、卑金属の54.0%増。そして、木材の40.5%増となっている。減少したのは、自動車・部品、航空機・部品、その他の3品目のみ。電気機器の大幅増加は、特にスマートフォンの中国からのシフトと思われる。

2025年1月~8月小計では、輸出額が293億ドル、輸入額が732億ドル、貿易収支が439億ドルの赤字で、赤字額は昨年同時期比で136億ドル(43.9%)と大幅に増加している。

月次でみてみると、2025年1月~8月では、アメリカからインドへの輸出で月次平均2.7%増、輸入は月次平均0.9%増、貿易赤字は月次平均で0.2%減少している。

アメリカのインドからの輸入を2025年(1月から8月までの小計)の品目別でみると、電気機器が193億ドル(26%)でトップ、次いで、化学工業生産品の157億ドル(22%)、そして、繊維の76億ドル(10%)となっている。

2025年1月から8月までのアメリカのインドからの輸入小計を品目別の貿易収支でみると、電気機器が177億ドルの赤字で、赤字額全体の40%を占めている。次いで、化学工業生産品の128億ドル、そして、繊維の72億ドルの赤字と続く。一方、アメリカからみて貿易黒字の分野は、木材、精密機械、航空機・部品、鉱物性生産品の4品目にとどまっている。

2024年~2025年8月 アメリカのインドとの輸出入、貿易収支推移(百万ドル)

【注記】
データの引用元は、ITC (U.S. International Trade Commission)。
輸出額は、ITC データベースの輸出合計 (Exports: Total)。
輸入額は、後日、関税率などを算定すること等もあり、一般輸入額 (Imports: General)ではなく、消費用輸入額 (Imports: Consumption)の関税評価額(Customs Value)を引用している。
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