アメリカのベトナムとの2025年8月の輸出入、貿易収支をみてみた。
2024年通年のアメリカのベトナムへの輸出額は130億ドル、輸入は1,424億ドル、貿易収支は1,283億ドルの大幅赤字。2025年8月単月では、輸出額が0.7億ドル（対前月比0.0%）、輸入が15億ドル（対前月比3.5％増）、貿易収支が14億ドルの赤字（対前月比3.7%赤字増）となっている。アメリカのベトナムからの輸入において、8月単月では、2024年8月と比較して、総計では32.7％増加。一番増加率が大きいのは、一般機械の90.7%減、次に、木材の43.1％増。そして、パルプの35.5%となっている。減少したのは、航空機・部品の13.3%、鉱物性生産品の12.5%等5品目のみ。
2025年1月～8月小計では、輸出額が97億ドル、輸入額が1,231億ドル、貿易収支が1,134億ドルの大幅赤字で、赤字額は昨年同時期比で326億ドル（40.4％）も増加している。中国に代わってベトナムからの輸入が顕著になってきており、早晩、巨額の貿易赤字が問題となってくると思われる。
月次でみてみると、2025年1月～8月では、アメリカからベトナムへの輸出で月次平均5.9％増、輸入は月次平均3.4%増と、輸入が増加していることから、貿易赤字は月次平均で3.2%増加している。
アメリカのベトナムからの輸入を2025年（1月から8月までの小計）の品目別でみると、電気機器が400億ドル（33％）でトップ、次いで、一般機械の323億ドル（26％）、そして、家具・玩具の131億ドル（11％）となっている。
2025年1月から8月までのアメリカのベトナムからの輸入小計を品目別の貿易収支でみると、電気機器が380億ドルの赤字で、赤字額全体の34％を占めている。次いで、一般機械の319億ドル、そして、家具・玩具の131億ドルの赤字と続く。一方、アメリカからみて貿易黒字の分野は、化学工業生産品、鉱物性生産品、航空機・部品の3品目のみとなっている。
2024年～2025年8月 アメリカのベトナムとの輸出入、貿易収支推移（百万ドル）
【注記】
データの引用元は、ITC (U.S. International Trade Commission)。
輸出額は、ITC データベースの輸出合計 (Exports: Total)。
輸入額は、後日、関税率などを算定すること等もあり、一般輸入額 (Imports: General)ではなく、消費用輸入額 (Imports: Consumption)の関税評価額(Customs Value)を引用している。
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