アメリカの日本との2025年7月の輸出入、貿易収支をみてみた(前の記事【アメリカ 日本からの輸入、関税額(率) 2025年1月~7月】では、関税率を計算するために、輸入額としてCIF輸入額を用いたが、本記事では、消費用輸入額 (Imports: Consumption)の関税評価額(Customs Value)を用いているので、輸入額は、配送費分少なくなっている)。
2024年通年のアメリカの日本への輸出額は790億ドル、輸入は1,513億ドル、貿易収支は724億ドルの赤字。2025年7月単月では、輸出額が69億ドル(対前月比1.6%増)、輸入が123億ドル(対前月比6.6%増)、貿易収支が54億ドルの赤字(対前月比13.9%赤字増)となっている。アメリカの日本からの輸入において、2025年6月~7月での変動率は、総計では6.6%の増加。自動車・部品は11.1%減、精密機械は4.2%減。一方、一般機械は21.7%増、航空機・部品は52.6%、鉱物性生産品は69.2%増であった。7月単月では、2024年7月と比較して、総計では、8.9%の減少。自動車・部品は32.6%と大幅に減少、化学工業品も20.9%の減少となっている。一方、航空機・部品は106.9%増、家具・玩具は54.9%増と大幅に増加している品目もある。
アメリカの日本からの輸入 2025年7月、対前年同月比(%)品目別

アメリカの日本からの輸入 2025年6月~7月変動率(%)、2025年7月対昨年同月比(%)

2025年1月~7月小計では、輸出額が474億ドル、輸入が876億ドル、貿易収支が403億ドルの赤字で、赤字額は昨年同時期比で24億ドル(5.8%)減少している。

月次でみてみると、2025年1月~7月では、アメリカから日本への輸出で平均2.3%増、輸入は平均1.0%減と、輸入が減少していることから、貿易赤字は平均で4.4%減少してきている。

アメリカの日本からの輸入を2025年(1月から7月までの小計)の品目別でみると、自動車・部品が281億ドル(33 %)でトップ、次いで、一般機械の197億ドル(23%)、そして、電気機器の116億ドル(13%)となっている。

2025年1月から7月までのアメリカの日本からの輸入小計を品目別の貿易収支でみると、自動車・部品が272億ドルの赤字で、赤字額全体の68%を占めている。次いで、一般機械の148億ドル、そして、電気機器の88億ドルの赤字と続く。一方、アメリカからみて貿易黒字の分野は、パルプ、木材、食料品・飲料、航空機・部品、動物性および植物性生産品、鉱物性生産品の6品目となっている。

2024年1月~2025年7月 アメリカの日本との輸出入、貿易収支推移(百万ドル)

【注記】
データの引用元は、ITC (U.S. International Trade Commission)。
輸出額は、ITC データベースの輸出合計 (Exports: Total)。
輸入額は、後日、関税率などを算定すること等もあり、一般輸入額 (Imports: General)ではなく、消費用輸入額 (Imports: Consumption)の関税評価額(Customs Value)を引用している。
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