アメリカの2025年8月の消費者物価指数(CPI)をみてみた。
対前年同月比のCPIは2.9%で、月次変化率(対7月)では0.4%の増加であった。
対前年同月比のCPI(季節変動調整済)は、2021年から2022年夏にかけて大幅に上昇、その後2023年春にかけて、一気に減少、それ以降、2024年9月まで緩やかに減少傾向であったが、また上昇傾向となっている。
2016年1月~2025年8月 アメリカの消費者物価指数(CPI)の推移(対前年同月比および対前月比)


2025年以降のデータは以下のとおり。
2015年1月~2025年8月 アメリカの消費者物価指数(季節変動調整済)(1982年~1984年を100とした指数)

2016年1月~2025年8月 アメリカの消費者物価指数(季節変動調整済)(対前年同月比)

次に、主要な項目毎でみると、電気が対前年同月比で6.2%、中古車が6.0%、衣料が4.3%、交通が3.5%、食品が3.2%と大きく上昇している。一方、ガソリンは6.6%の減少となっており、全体の平均上昇率を抑える役割を果たしている。新車は0.7%と価格は上昇しておらず、これは、各メーカーが関税分をまだ吸収しているからと推察できる。一方、中古車価格が上昇しているのは、新車価格上昇を嫌って、中古車を求める傾向のために価格が上昇している可能性がある。
主要項目の2025年の推移

(データ:U.S. Bureau of Labor Statistics)