今の世界を知る "元の" データ集 / 統計分析、因果推論

アメリカ 3月末までの関税徴収額

2025年3月末までの関税徴収額をみてみた。

公開されているUS Custom and Border Protection サイトでは、会計年度(10月から9月)毎の数字なので、今年に入ってからの関税の影響は細かく分析できないが、第二期トランプ政権になってからの総額としては参考になる。

2025年会計年度(2024年10月~2025年9月)の前半(2025年3月末までの6ケ月)の”もの”の輸入額は1.89兆ドルで、月平均は3,150億ドルと、2023会計年度、2024年会計年度の月平均2,800億ドルから12.5%増加している。これは、今年に入っての駆け込み輸入と思われる。2025年会計年度後半の輸入額は、4月以降の高関税の影響によるので、注視したい。

会計年度2020年~2025年(3月末まで)の”もの”の輸入額と月平均推移(百万ドル)

会計年度2025年(3月末までの6ケ月間)徴収された関税、手数料の総額は571億ドルで、月平均は95億ドルで関税率は3.02%。これは、会計年度2021年の3.35%より低い率となっており、会計年度2025年前半は、まだ高関税の影響が出てきていないといえる。ただ、徴収関税の月平均は、会計年度2024年の73億ドルから30%増加しており、徴収額は昨年度より大幅に増加しつつあるといえる。しかし、会計年度2025年度前半は、高い関税額によって徴収額が上がったでのはなく、増加した輸入総額によって徴収額も増えているだけと思える。4月以降の徴収額の推移が注目される。

会計年度2020年~2025年(3月末まで)の関税、手数料、徴収額総額月平均(百万ドル)、関税率(%)推移

(データ:US Custom and Border Protection