今の世界を知る "元の" データ集 / 統計分析、因果推論

アメリカとインドの輸出入、貿易収支(分野別)

現在、インドのモディ首相が訪米中であるが、アメリカとインド間での輸出入、貿易収支についてみてみた。

過去10年、輸出、輸入、貿易収支全てがほぼ倍となっており、関係が深まっている一方、常に貿易赤字で、赤字額は増え続け、2024年には過去最高のマイナス460億ドルに達しており、トランプ大統領のターゲットのひとつになっている。

過去10年(2015~2024年)のアメリカからみたインドとの輸出入、貿易収支(百万ドル)

分野別にみてみると、化学工業品が、最大の輸入額(179億ドル)かつ最大の貿易赤字(マイナス142億ドル)で、次いで、電気機器の輸入額138憶ドル、貿易赤字116億ドルと続く。逆に、アメリカから最大の輸出分野は、鉱物関連で(輸出額128億ドル)、黒字額は96億ドル、次いで航空機及び部品の黒字額27億ドルとなっている。

全ての分野に関税をかけるのではなく、赤字額の大きい分野に絞ってくる可能性は高いと思われる。

2024年 アメリカのインドとの貿易収支(分野別)(百万ドル)

2022年~2024年 アメリカのインドとの輸出入、貿易収支(分野別)(百万ドル)

【注記】
データの引用元は、ITC (U.S. International Trade Commission)。
輸出額は、ITC データベースの輸出合計 (Exports: Total)。
輸入額は、後日、関税率などを算定すること等もあり、一般輸入額 (Imports: General)ではなく、消費用輸入額 (Imports: Consumption)の関税評価額(Customs Value)を引用している。