ITCから2025年1月~6月の輸出入の確定値が出たのでみてみた。
2025年6月のアメリカからの輸出は1,799億ドルで5月の1,830億ドルから1.7%減。6月のアメリカの輸入は2,583億ドルで、5月の2,734億ドルから5.5%減。6月の貿易収支は785億ドルの赤字で、5月の904憶ドルから13.2%減と輸出入、貿易収支全てで減少となっている。前半(1月~6月)の小計でみると、輸入は2025年前半が1兆7,584億ドルで、2023年、2024年同時期より逆に増加している(駆け込み輸入のため)。一方、輸出は、2023年から2025年でほぼ横ばい。そのため、2025年前半の貿易収支は6,843億ドルの赤字で、やはり2023年、2024年同時期より増加しており、大きな成果が出ているとはいいがたい状況。


月次の推移でみると、2025年5月、6月と輸入は大きく減少しているが、これは、1月から3月が駆け込み輸入で非常に大きかった反動であり、2023年、2024年の水準に戻ったというのが現状。貿易収支も大きく改善しているようにみえるが、やはり2023年、2204年水準に戻っただけであり、上にも書いたように、1~6月小計では、2023年、2024年より増加している。ただ、輸出入、貿易収支が2023年、2024年なみであったとしても大きな違いは、関税収入額が大幅に増加していることから、同水準で、それらを増やしたという観点では成功しているともいえる。


【注記】
データの引用元は、ITC (U.S. International Trade Commission)。
輸出額は、ITC データベースの輸出合計 (Exports: Total)。
輸入額は、後日、関税率などを算定すること等もあり、一般輸入額 (Imports: General)ではなく、消費用輸入額 (Imports: Consumption)の関税評価額(Customs Value)を引用している。
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