ITCデータベースに2025年3月の確定値が掲載されたので、日本からの輸入額の推移をみてみた。
2025年3月、アメリカの日本からの輸入額は139億ドルで、2月(113億ドル)から22.8%の大幅増加となった。やはり関税前の駆け込み輸入と思われる。
2024年1月~2025年3月末、アメリカの日本からの輸入額(百万ドル)と変動率の推移

分野別にみてみると、2025年3月の自動車・部品輸入額は50億ドルで、2月(37億ドル)から36%の大幅増加。また、2番目に大きな輸入額分野は、一般機械の30億ドルで、2月(25億ドル)から16%の増加。そして、電気機器の17億ドルで、2月(13億ドル)から30%の大幅増加。一方、化学工業生産品は12億ドルで、2月(12億ドル)からマイナス0.8%と減少している。日本は、対アメリカにおいて、自動車・部品、一般機械、電気機器のトップ3分野で全体の70%に及ぶことから、それらの分野をターゲットにされると動きが取れなくなる傾向が強い。
2024年1月~2025年3月末、アメリカの日本からの輸入額(自動車・部品、一般機械、電気機器、化学工業生産品)の推移(百万ドル)

2024年11月~2025年3月末、アメリカの日本からの輸入額(分野別)の推移(百万ドル)

【注記】
データの引用元は、ITC (U.S. International Trade Commission)。
輸出額は、ITC データベースの輸出合計 (Exports: Total)。
輸入額は、後日、関税率などを算定すること等もあり、一般輸入額 (Imports: General)ではなく、消費用輸入額 (Imports: Consumption)の関税評価額(Customs Value)を引用している。