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アメリカ 食品 輸入額変動、関税、CPIへの影響

アメリカの食品関連(包括的にHSコード01~24とした)の輸入額変動と、関税額、消費者物価指数(CPI)の状況をみてみた。

アメリカの2025年1月~10月末まで(公表されているデータは10月までのため)の食品関連(包括的にHSコード01~24)の輸入額累計は1,959億ドルで、2024年同時期の1,902億ドルから3.0%増加している。月単位でみると、2025年1月~6月は2023年、2024年同時期を上回っていたが、8月に大きく減少後、横ばい状態が続いている。

2025年1月~10月累計入額を国別にみると、メキシコからが377億ドル(19%)でトップ、次に、カナダからの362億ドル(18%)、そして、ブラジルからの7億ドル(4%)と続く。日本からの輸入は15億ドル(0.8%)にすぎない。

2025年1月~10月累計入額と2024年同時期額との差では、総計では57億ドル増加している。国別では、メキシコからが35億ドル減(8.5%減)、カナダが11億ドル減(2.9%減)、中国からが14億ドル減(23.4%減)の一方、ブラジルからが13億ドル増(216%増)、オーストラリアからが11億ドル増(26.2%増)、コロンビアからが13億ドル増(36.6%増)、また、マレーシアからは7億ドル増と額では小さいが、増加率では75.3%と一番増加している。

1月~10月累計 2023年、2024年、2025年 輸入額、計算上関税額、推定関税率、変動状況(百万ドル)

計算上の関税額を輸入額で割った関税率推定では、2025年1月~10月累計で5.6%。国別では、中国が35.8%と特筆して高く、次いで、ブラジルの12.9%、スイスの11.7%と続く。日本は8.9%

2025年1月~10月累計と2024年同時期の変動を、横軸に輸入額変動率、縦軸に関税率変動率で散布図としてみると、中国は特筆して、関税率の大幅な増加により、輸入額が減少している。その一方で、スイスは関税率が大幅に増加している割には、輸入額の変動はほぼない状況。メキシコ、カナダは関税率変動はほとんどないが、輸入額が減少している状況。マレーシアは、関税率変動と比較して、輸入額変動が大きく伸びている。輸入額返送率と関税率変動率の相関係数はマイナス0.24で、関税率が増加すれば輸入額が減少の傾向がみてとれるが、係数としては小さく、一概に関連があるとはいえない

アメリカ都市部平均の食品の消費者物価指数(CPI)では、2023年1月以降2025年12月末まで、増加しており、2023年1月と2025年12月では10%の上昇となっている。2025年12月のCPIは前年同時期比で3.1%の増加で、月平均2.9%で上昇傾向が続いている。

2023年~2025年 食品(都市部平均)消費者物価指数(CPI)推移(月次)

2025年の平均CPI(10月は連邦政府機関閉鎖でデータなし)は339.5、2024年同時期は330.3であったので、平均で2.8%上昇している。推定関税率は、同時期で4.1%増加しているが、CPIは2025年6月以降対昨年比で3.0%を超えてきているので、関税の影響が出てきているとも言えなくもないが、CPIの増加率は、関税前後で大きな変化なく、一定であるので、明確に関税の影響がどの程度なのかはさらなる精査が必要。また、食品製造、消費の中で輸入分の割合の精査も必要。特に、輸入品は、そのまま消費されるものと、原材料として加工に使われるものとがあることから、単純に比較はできないといえる。

(データ:ITC、FRED)

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