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日本の魚類 輸出額、輸出量 推移

中国が、日本産水産物の輸入再開(10都県は対象外)とのニュースが話題となっているが、2021年から2025年5月までの魚類(HSコード:03)の日本からの輸出状況をみてみた。

2025年(1月~5月)までの日本からの魚類(HSコード:03)輸出総額は1,130億円。これを単純に月平均にして12を掛けたものを通年予測とすると、2025年通年予測輸出額は2,711億円で、2024年の2,205億円より506億円増加すると予測される。

2021年~2025年(5月まで) 日本からの魚類(HSコード:03)の輸出総額推移と2025年通年予測輸出額(千円)

日本からの魚類輸出額を国別でみると、2024年の最大輸出国は、アメリカで561億円、次にベトナム向けの311億円、そして、タイ向けの270億円と続く。一方中国向けは、2021年には526億円とダントツに多かったが、2022年以降、一気に減少、2024年には3.9億円とほぼセロの水準まで落ち込んでいる。2025年5月までの輸出額の平均に12を掛けて2025年通年予測とした場合、中国向けは27億円という予測となるが、今回の解禁で、これらがどこまで伸びるかが大きなキーとなってくる。

2021年~2025年(5月まで) 日本からの魚類の主要国への輸出総額推移と2025年通年予測輸出額(千円)

次に、2025年(1月~5月)までの日本からの魚類(HSコード:03)輸出量は21.1万トン。これを単純に月平均にして12を掛けたものを通年予測とすると、2025年通年予測輸出量は50.8万トンで、2024年の38.6万トンより12.2万トン増加すると予測される。

2021年~2025年(5月まで) 日本からの魚類(HSコード:03)の輸出総量推移と2025年通年予測輸出量(トン)

日本からの魚類輸出量を国別でみると、2024年の最大輸出国は、タイでで12.7万トン、次にベトナム向けの10.7万トン、そして、韓国向けの3.4万トンと続く。一方、中国向けは、2021年には14.0万トンで一位であったのが、2022年以降、一気に減少、2024年には642トンまで落ち込んでいる。2025年5月までの輸出額の平均に12を掛けて2025年通年予測とした場合、中国向けは64トンという予測となるが、今回の解禁で、これらがどこまで伸びるかが大きなキーとなってくる。

2021年~2025年(5月まで) 日本からの魚類の主要国への輸出量推移と2025年通年予測輸出量(トン)

(データ:財務省貿易統計)