今の世界を知る "元の" データ集 / 統計分析、因果推論

日本 乗用車(完成新車) 輸出台数動向

前の記事で整理した乗用車の関税コード(HSコード)の中で乗用車(HSコード:8703)、完成新車のみの輸出状況をみてみた(HSコード:870321919、870321929、870322920、870323919、870323929、870324920、870331900、870332919、870332929、870333920、870340900、870350900、870360900、870370900、870380900、870390900)。車種としては、ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド、電気自動車、その他の合計。

2025年5月の輸出台数は25.6万台で、4月の30.6万台から16%減であった。大きな減少に見えるが、2024年4月から5月も20%減少しており、季節変動と言える。輸出台数総数では、2024年と2025年の変動は5%以内であり、ほぼ同水準で推移していると言える。ただ、今後関税の影響が本格的に出てくるようになると、大きな変動が起こるのではと思われる。

2024年1~5月、2025年1~5月の輸出総台数比較(台)

2025年5月の輸出台数を国別でみると、アメリカ向けが10.1万台(39%)で圧倒的に多く、次にオーストラリア向けの2.4万台(9%)、そして、カナダ向けの2.2万台(9%)と続く。

2025年5月輸出台数国別割合

やはり、アメリカ向けが最大であり、その影響は非常に大きい。2024年1~5月と2025年1~5月を比較してみると、2025年4月は12%と2024年を大きく上回り、5月には、3%の減と関税の影響が出始めていると言える。ただ、まだ、大幅な減少までには至っておらず、6月以降の動向に注視が必要。

2024年1~5月、2025年1~5月のアメリカ向け輸出総台数比較(台)

2024年1~5月、2025年1~5月の主要国輸出総台数比較(台)

(データ:財務省貿易統計)