アメリカの債務の状況について、Pew Research Centerの【Key facts about the U.S. national debt】から主要点及び図表を引用してみた。
アメリカの2025年第2四半期末(6月30日)時点における国内総生産(GDP)は30.3兆ドル。一方、2025年第2四半期末時点での債務は36.2兆ドルなので、GDPの119.4%に相当する。
債務の対GDP割合推移(%)

米国債務の最大の保有者は民間投資家であり、投資家は債務の約3分の2(2025年3月時点で24.4兆ドル)を保有している。残りは、様々な連邦信託基金や退職年金制度(7.3兆ドル、20.1%)、あるいは連邦準備制度(4.6兆ドル、12.6%)によって保有されている。
2024年12月時点の米国債保有者内訳

2025年5月時点で、日本は米国債の最大の保有国で、1兆1000億ドル以上、つまり米国総債務の3.1%を保有している。日本に次いで多いのは、英国(8094億ドル、2.2%)と中国(7563億ドル、2.1%)。
債務の利子は、メディケア(高齢者向け医療保険制度)と国防費の年間支出を上回っている。行政管理予算局のデータによると、2024年度の政府の純利子支出は8,799億ドルで、同年度の総支出の13%を占めている。これは四半世紀で最大の割合で、2024年度のメディケア(8,741億ドル)と国防費(8,735億ドル)をわずかに上回っている。債務の利子は現在、社会保障、医療サービス、研究に次ぐ、政府の主要支出分野で3番目に大きな分野となっている。
2022年1月には1.556%と低かった債務全体の平均金利は、2025年7月時点で2倍以上の3.352%に上昇。1980年代や1990年代の水準を依然として大きく下回っているものの、2007年から2009年にかけてのリーマンショック以来の最高平均金利となっている。
債務への金利負担推移

(データ:Pew Research Center)
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