2025年1月~6月の輸出入の確定値を国別でみてみた。
前回の記事【アメリカ 2025年前半(1月~6月) 輸出入、貿易収支】でも書いたが、2025年前期(1月~6月)のアメリカからの輸出小計は1兆741億ドル、輸入は1兆7,584億ドル、貿易収支は6,843億ドルの赤字で、2024年同時期と比べると貿易収支は1,477億ドル増加し(28%)、状況は改善されていない状況。特に輸出額は横ばいであったが、駆け込み輸入で輸入額が1,966億ドル(13%)増加していることが原因。


次に国別に2024年1月から2025年6月までの月次輸入額の推移(主要国10ケ国)でみると、中国が大幅に減少(2025年平均変動率マイナス16%)、カナダもマイナス5%となっている一方、ベトナム(4%増)、台湾(9%増)からの輸入額は増加している。日本(マイナス3%)、ドイツ(マイナス6%)は減少。アイルランド、スイスは駆け込み輸入の反動で大幅に減少している。

2025年前期(1月~6月)でアメリカからみて貿易収支が最大の赤字国はやはり中国でマイナス1,087億ドル、次いでメキシコの961億ドル、そしてベトナムの812億ドルと続く。日本からの輸入は349億ドルの赤字で、8番目に赤字が大きい国であった。
アメリカからみて貿易収支赤字国トップ20 (百万ドル)

貿易赤字の上位15ケ国の2025年前期(1月から6月)の対昨年同時期変動率をみると、中国がマイナス12%、ドイツがマイナス6%、日本がマイナス4%、イタリアがマイナス14%と貿易赤字額が減少している一方、スイスは402%と大幅に貿易赤字額が増加、アイルランドも117%と増加している。

2025年前期(1月~6月)でアメリカからみて貿易収支が最大の黒字国はオランダで289億ドルの黒字、次いで香港の153億ドル、そして、イギリスの147億ドルの黒字と続く。
アメリカからみて貿易収支黒字国トップ20 (百万ドル)

【注記】
データの引用元は、ITC (U.S. International Trade Commission)。
輸出額は、ITC データベースの輸出合計 (Exports: Total)。
輸入額は、後日、関税率などを算定すること等もあり、一般輸入額 (Imports: General)ではなく、消費用輸入額 (Imports: Consumption)の関税評価額(Customs Value)を引用している。
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